田舎にエンタメを届けたい!岡山で「えんとつ町のプペル」VRシアターを開催、冨安寛樹さん

田舎にエンタメを届けたい!岡山で「えんとつ町のプペル」VRシアターを開催、冨安寛樹さん

偏愛と日常を届けるインタビューメディア「aboutalk」、今回は2019年8月に岡山で絵本「えんとつ町のプペル」のVRシアターを岡山で開催される冨安さんにお話を伺いました。

–ドローンパイロット/棚田再生/フリーランス 冨安寛樹

岡山県、1988年生まれ。大学を休学し地域おこし協力隊として北海道沙流郡平取町に移住、後に大学を卒業。夕張市に移住し、ドローンと出会う。
2017年4月、岡山県美作市に移住し、棚田の再生、ドローンやVRを使った取り組みを始める。

ウェブページ…http://hirokitomiyasu.com/
ツイッター…(@tomiyasu16)

ドローン、VR、新しい技術との出合い

–ドローンやVRなどの新しい技術を取り入れるきっかけはどんなものでしたか

カヌーをやっていたんですけど、その様子を動画で撮りたいな、と思ったことが最初のきっかけだったと思います。ドローンのことを調べていくなかで、PHANTOM4(*1)の撮影したプロモーション動画を見たんです。それがあまりにもカッコよくて、思わず衝動買いしてしまったのが、初めてのドローンでした。

(*1)ドローン製造会社大手DJI社(中国)のフラッグシップモデルドローン

目の前に広がる景色や、地上とは違った景色が見られることに感動し、今では「上山棚田の空旅」という棚田をドローンで楽しむサービスを始めました。

ドローンを使った空撮などをしている中で、360度カメラに興味を持ったんです。そのコンテンツを楽しむには何がいいかな、と調べていたところVRに出合ったんですよね。

絵本の中に飛び込める「VRシアター」

–今回の「えんとつ町のプペル」VRシアターとはどんなものなのでしょうか

絵本の中の世界を体験できるコンテンツになっているんです。絵本が劇場の舞台のようになっています。360度、どこを見ても絵本の中の光景が広がっているんです。本当に絵本の中に飛び込んだみたいなんですよ。

お客様は、その中にいるかぼちゃのアバター(*2)として、そのアバター目線で楽しむことができます。VRゴーグルにセンサーが付いているので、右を向けば右方向を、左を向けば左方向の様子を楽しむことができるんですよ。

(*2)仮想空間でのユーザーの分身となるキャラクターのこと

音楽は流れていますが、セリフはありません。言語を問わず楽しめる作りになっています。

VRを専用施設に体験しに行くのではなく、VRを持ち運ぶ

–今回は地元のお祭りや飲食店での体験ができると伺いましたが

そうなんです。ちょうど8月11日に地元で夏祭りがあるので、そこの会場で皆さんに楽しんで頂こうと思っています。

今まではVRって体験しに行くものだったんです。専用の施設やアミューズメントパークに置いてありますよね。VRゲームのような楽しみ方だったんですけど、今回のVRは持ち運べるサイズになっているんです。

高性能なPCやたくさんのセンサーがいらないタイプのVRなんですよ。そうなると、どこにでも持ち運べるんです。今までお客さんに来てもらっていたコンテンツが、お客さんのところにこちらからお届けすることができる。そんなメリットがあるんですよね。

みんなで楽しむことができるVR

このVRは同時に10人で楽しむこともできるんです。先ほどのかぼちゃのアバターが絵本の中にいるので、隣の人や一緒に参加している人がどちらの方向を向いているのか分かるようになっています。

また同じタイミングでストーリーが進んでいくので、笑いや歓声も皆さんと同じタイミングに。VRゴーグルを付けた自分だけで楽しむのではなく、周囲の皆さんと一緒に一体感を感じることができるんです。

外からの様子も、コンテンツになる

今回、お祭り会場だけでなく、飲食店などでも開催するんですけど、VRを楽しんでいるお客さんを、外から見た風景って絶対に面白いんですよ。

VRゴーグルを付けて何をしているんだろう??とか、変わったことをしている人たちだな、とか。色々な場所や業種、業界で試したときに、周囲の反応も楽しみなんですよね。

色んな可能性を秘めている、それがVRなんだと思います。

プペルVRシアターとの出合い

–このプペルVRシアターとはどこで出合ったのでしょうか

今年の5月頃に広島県福山市で「えんとつ町のプペル」VRシアターが開催されるのを友人のツイートで知りました。当時からVRに興味があったので、福山まで行ってみたんです。

また、同時にクラウドファンディングをしていて、その中のリターンに「VR制作者さんと飲める権利」があったので、そのリターンを使って話も聞くことができたんです。

その後、色々なご縁があって、今回の岡山で3日間のえんとつ町のプペルVRを開催できることになりました。

あのときのワクワクした気持ちを、岡山の皆さんにも知ってほしいんです。
場所に関係なくエンタテインメントを楽しむことができるように、触れたことがない新しいものを体験してもらえるように。

自分が「いいな!」と感じたものを、多くの方に楽しんで頂きたいんです。

インタビューを終えて

絵本の中に飛び込めるVR。しかもみんなで楽しめて持ち運びもできる手軽さだと、熱量いっぱいに語って下さいました。

絵本「えんとつ町のプペル」をご存知の方だと、「あの本の中にいるんだ」というワクワク感でいっぱいになるそうです。

2019年8月10日~12日の期間、岡山県内で実際に体験することもできます。
また、誰にでも参加してもらえるようにと、クラウドファンディングも併せて実施。ぜひこちらもご覧下さい。

イベント開催予定

8月10日
10:00~16:00 矢掛町町家交流館
19:00~22:00 岡山Candy(倉敷市)

8月11日
13:00~20:00 美作市上山 雲海温泉体育館(夏祭り会場)

8月12日
11:00~15:00 真庭あぐりガーデン
19:00~21:00 もくもくガレージ

冨安寛樹
ウェブページ…http://hirokitomiyasu.com/
ツイッター…(@tomiyasu16)

写真提供… 冨安寛樹さん、えんとつ町のプペル
取材・文…スズキヒデノリ(@acogale)